サイエンスカフェin 静岡 :今回は化学と医学のコラボレーション
毎度お馴染みのサイエンスカフェ in 静岡です。
今回の講師は静岡大学工学部物質工学科の山下光司教授で、生まれも育ちも大学も浜松だそうです。
タイトルは「がんの早期発見・早期治療を目指す医用材料の開発」。
浜松医大などとの共同研究で、化学的に合成した化合物による癌の発見や治療を目指しているということです。
最初の話題は、MRI(磁気共鳴画像法)の造影剤の開発について。
血管や血管の多い臓器(肝臓など)のMRI撮影時には造影剤を使う場合があるそうです。ところが従来の造影剤は短時間で血管外へ拡散してしまうらしい。良い画像を撮るためには造影剤を2度に分けて注射するとかしなければならず、こうなると患者への負担も少なくはない。
山下先生は造影効果のある「ガドリニウム」という金属に生体との親和性が高い糖の分子を化学的にくっつければ、血管に留まりやすくなると考えた。その化合物を合成して使った結果、もくろみどおり少量の使用でも鮮明な血管の画像が撮れるようになったということです。糖との親和性の差をつかって臓器の選択的な造影もできるそうなので、今後の発展が楽しみな技術ですね。
二番目の話題は抗ガン剤の開発について。
山下先生はリンを含む新しい糖の化合物を300種類ほど(!)作ったんだそうです。最初の目的は別だったようですが、たまたま生理活性を調べたら偶然にも白血病に効果があることが分かったとのこと。現在、実用化を目指して研究中ということです。
研究って理詰めでやっているようですが、「偶然にも」何か予期せぬものが見つかることがある。それは予測もできなかったものだけに、全く新しい大発見であることが多い。古くからの発見にまつわる物語が、ここでも繰り返されたわけですね。
今回は直前まで土砂降りだったためか、参加者はいつもよりは少なく、おそらく七、八十人ほどの入りでした。
これは講演後、質問タイムの一コマ。相変わらず老若男女、幅広い客層です。
ところでこれは配られたお菓子、しずっぴー茶せんべい(笑)
富士山に手足、大学帽をかぶった静岡大学のマスコットキャラクター「しずっぴー」のお煎餅 (o^^o)
次回は7月30日(木)、午後6時より。
数学科の浅芝秀人教授による「クイバーと圏」。なんだか、不思議なタイトルですね~♪
サイエンスカフェで純粋な数学の話は初めてなので楽しみです。
クイバーってなんじゃろ~・・・
サイエンスカフェの公式サイトはこちら。
以前のサイエンスカフェ:
・遊び心と数学と化学の融合(2009/05/29)
・水中でものを燃やす!?(2009/04/24)
・春の特別企画(2009/03/31)
・しんかい6500で潜った先生のお話(2009/02/21)
・シーズン6(2009/02/06)
・サイエンスカフェ in 静岡(2008/04/24)
ペガサート
所在地:静岡市葵区御幸町3-21
*有料駐車場あり(200円/30分)
今回の講師は静岡大学工学部物質工学科の山下光司教授で、生まれも育ちも大学も浜松だそうです。
タイトルは「がんの早期発見・早期治療を目指す医用材料の開発」。
浜松医大などとの共同研究で、化学的に合成した化合物による癌の発見や治療を目指しているということです。
最初の話題は、MRI(磁気共鳴画像法)の造影剤の開発について。
血管や血管の多い臓器(肝臓など)のMRI撮影時には造影剤を使う場合があるそうです。ところが従来の造影剤は短時間で血管外へ拡散してしまうらしい。良い画像を撮るためには造影剤を2度に分けて注射するとかしなければならず、こうなると患者への負担も少なくはない。
山下先生は造影効果のある「ガドリニウム」という金属に生体との親和性が高い糖の分子を化学的にくっつければ、血管に留まりやすくなると考えた。その化合物を合成して使った結果、もくろみどおり少量の使用でも鮮明な血管の画像が撮れるようになったということです。糖との親和性の差をつかって臓器の選択的な造影もできるそうなので、今後の発展が楽しみな技術ですね。
二番目の話題は抗ガン剤の開発について。
山下先生はリンを含む新しい糖の化合物を300種類ほど(!)作ったんだそうです。最初の目的は別だったようですが、たまたま生理活性を調べたら偶然にも白血病に効果があることが分かったとのこと。現在、実用化を目指して研究中ということです。
研究って理詰めでやっているようですが、「偶然にも」何か予期せぬものが見つかることがある。それは予測もできなかったものだけに、全く新しい大発見であることが多い。古くからの発見にまつわる物語が、ここでも繰り返されたわけですね。
今回は直前まで土砂降りだったためか、参加者はいつもよりは少なく、おそらく七、八十人ほどの入りでした。
これは講演後、質問タイムの一コマ。相変わらず老若男女、幅広い客層です。
ところでこれは配られたお菓子、しずっぴー茶せんべい(笑)
富士山に手足、大学帽をかぶった静岡大学のマスコットキャラクター「しずっぴー」のお煎餅 (o^^o)
次回は7月30日(木)、午後6時より。
数学科の浅芝秀人教授による「クイバーと圏」。なんだか、不思議なタイトルですね~♪
サイエンスカフェで純粋な数学の話は初めてなので楽しみです。
クイバーってなんじゃろ~・・・
サイエンスカフェの公式サイトはこちら。
以前のサイエンスカフェ:
・遊び心と数学と化学の融合(2009/05/29)
・水中でものを燃やす!?(2009/04/24)
・春の特別企画(2009/03/31)
・しんかい6500で潜った先生のお話(2009/02/21)
・シーズン6(2009/02/06)
・サイエンスカフェ in 静岡(2008/04/24)
ペガサート
所在地:静岡市葵区御幸町3-21
*有料駐車場あり(200円/30分)
理科系の作文技術 (中公新書 (624))
中央公論新社
木下 是雄
ユーザレビュー:
これ1冊マスターすれ ...
教科書にしたい文を書 ...
準備から校正まで文章 ...

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この記事へのコメント
ある程度の高さにのぼらなければ、偶然の道しるべすら見いだせないのかも・・・。
理科系が文系に転向することはあっても、その逆は皆無に等しい。理数系を育成することにもっと努力すべきと主張される教育者がおられました。
確かに、理数系の人は、意外(失敬!)に文章がうまいです。幹を見つめる目が、簡潔な文体を求めるのでしょう。ひょいと出てきた感想が、思いがけず詩情にあふれていたりします。
むか~し、昔、ユースなるものに泊ったとき、
「せまい日本 どこへ行く ユースは 急に泊れない」__なんてつぶやいた真面目な理系の学生に、「あらま!」と胸をときめかせたこともありましたっけ。
老若男女 幅広い客層なので私が紛れ込んでも判らなさそう
私も参加したいなぁ~ってこの記事を見させていただく度に思います。
特に今回の講座は造影剤や抗ガン剤と云うことで矢っ張り気になりますね(*^-^)♪
この抗ガン作用の発見も、300種類もの化合物を作っていたという努力があってこそのものですからね。もちろん、ただの偶然ではないと思います。
一口に理数系、文系といいますが、それはたかだか学校を受験する時の選択であって、そういう「人種」があるわけではないと思います。おっしゃるとおり、名文家として名をはせた自然科学者は大勢いますね。私も寺田寅彦や中谷宇吉郎ファンです。
また、理数系でも、仕事の内容を発表するときには文章化するしかないわけですから、人によっては意識的に作文の勉強をする場合もあります。
一方、「文系」といわれる人の文章でも読むに耐えないものも多い(笑)
結局、文系、理数系を問わず、どれほど文章というものに意識的に関わっているかが分かれ目なんでしょうね。
「ユースは 急に泊れない」、満室だったのでしょうか(爆)
じつは、つい先週、MRIによる診断を受けてきました^.^;
首が痛くて整形外科に行ったのですが、MRIの結果、軽い頸椎ヘルニアだってことで、しばらく安静にしてなさいということでした。
それもあって今回の話は興味津々、実際、面白かったですよ~(^.^)
完全には分からない部分もありますが、いろいろと考えたり調べたりするきっかけにはなりますしね。
記事を読んでビックリしました。
お忙しすぎて身体がSOSをだしたのでしょうね。
安静に・・・と云うのも難しいと思いますが、御無理をなさいませんように。
お大事になさって下さいね(*^-^)♪
ご心配頂き恐縮です。
安静といっても、普通に生活しておりますのでご安心下さい。
ヒド~イ肩凝りみたいな症状でしたが、1週間ほどでかなり和らぎました(^.^)
本屋をぶらついていて、「理科系の作文・・」を見つけました。著者が木下教授で、もう長い間、読み継がれているそうですね。
彩季堂さんのブログを読まなかったら、同じ本棚を見ていても、手に取らなかったはず。
読むと、面白いんですよ。
理科系だけにしとくのは勿体無い。
と、ちょっと、不思議な思いがしました。
おお、懐かしい!
「理科系の作文技術」は名著ですよ! この本は「意識的に作文の勉強をする」ということの第一歩♪ ムーランさん、慧眼です!
私も学生時代に読みましたし、今でも職場の新人さん達(理数系)には読むように薦めています。
日本の作文教育は年端もいかない子供たちに「詩」を書けとか、「豊かな感情表現をせよ」とか、むやみに高度なことを要求するきらいがあります。実用文を習ったことがないので、技術書は必要不可欠ですね。もちろん、文章表現に気を留めている方であれば面白く読めるはずです♪
そういえば先日の出張時にキオスクで買って新幹線で読んだのは「名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方」鈴木康之著でした。こういう本は論理的な文書作成にも有用だなと思います。目指せ、印象的な企画書!
簡潔な文、ひとつだけの新鮮な言葉の組み合わせ。彩季堂さんから学んでいるところです。
うまいですよね~。
人の脳は、ひと言しか受け入れない。
そこなんですよね。
うへ~ 私の書き散らかした駄文などから学ばなくても、良いお手本はいっぱいありますよ~ ^.^;
企画書など、専門外の人に読んでもらい、分かってもらえるような文章を書くのは、いつまで経ってもホントに大仕事です。このブログがそういうことの訓練にもなっている気がします。今後ともよろしく♪